ここでは宗岡田圃と秋ヶ瀬公園堤外について見ていきます。

宗岡田圃は秋ヶ瀬公園の荒川を隔てて対岸にある田圃です。荒川と堤防に囲まれた区域で、一部にグランドがあり、これは志木市立秋ヶ瀬運動公園、その他学校や企業のグランドとなっています。荒川沿いはほとんどがグランドです。

また、大きな構造物としては独立行政法人水資源機構の秋ヶ瀬取水堰があります。ここから東京都水道局朝霞浄水場へ水が送られています。

宗岡田圃は横堤を挟んで北側と南側に分かれますが、別にどっちによく鳥が入ると言う事はありません。

田圃には所々に葦原があります。冬に水の張られた休耕田はありませんが、春の渡りの頃には水の張られた田圃にシギ・チドリ類が入ります。冬は葦原でオオジュリン、コジュリン、カシラダカ、ホオアカなどが越冬しますし、田圃にはタヒバリ、ツグミ、ムクドリ、ヒバリのほか、タゲリの群れがよく舞い降ります。

ノスリ、チョウゲンボウ、オオタカ、ハヤブサなどの猛禽もよく飛びます。コミミズクが入ることもあります。

荒川には冬場はカモ類が多く入ります。特に取水堰上流は要注意です。また、取水堰付近にはサギ類やカワウのほか、ササゴイなどが魚を狙って集まっています。

この田圃は夜間に立ち入ることはできません。具体的には、4月から9月までの間は、8：30～19：00、10月から3月の間は8：30～17：00の間しか入れませんのでご注意ください。

運動公園がありますので、簡易トイレがあります。自動販売機はありません。駐車場はグランドに隣接して設置されてますが、運動公園利用者のための駐車場と言う事を念頭に置いておいてください。

道路は土手沿いと荒川沿いにあります。道路には、車がスピードを上げて通過しないように各所に凹凸がつけられています。車はもちろんですが、バイクの場合はかなり大きな振動となり危険ですので注意してください。また、一部通行止めの区域があります。田圃の中の道は狭いので車で進入しないでください。

宗岡田圃の対岸、つまり荒川を隔てた秋ヶ瀬公園側はほとんど葦原です。この葦原に車で進入することはできません。また、秋ヶ瀬公園とこの区域の間は工事中となっていますので、秋ヶ瀬公園から横切ることはできません。

ここに入るためには、新日本ゴルフ練習場の脇から徒歩で入ります。取水堰の工事のための道が葦原の中に続いていますので、これをたどって取水堰まで入れます。

さらに先にも昔に車が通行したと見られる道がありますので、先へ進むことができます。ただし、道はぬかるんでいるところがあったり、葦やノイバラが飛び出していたりしますので、非常に歩きにくいと思います。むしろ土手を歩いた方が楽な場合もあります。

歩いていくと広い芝地がありますが、ここはレスキュー隊などの訓練場所となっています。また、モーターハンググライダーの発着地ともなっていますので、ご注意ください。

この区域は釣り人が取水堰付近まで入りますが、バーダーがほとんど行かないせいか、多くの情報はありません。冬にツグミ、ジョウビタキ、ベニマシコ、オオジュリン、コジュリンなどの冬鳥やノスリ、ハヤブサなどの猛禽を見る程度ですが、本当は葦原にはもっと多くの冬鳥が入っているかも知れません。

葦原ですので、当然トイレも自動販売機もありません。歩いて入って、歩いて元に戻らなければなりませんので、それなりの時間がかかる割には成果が上がらないかも知れません。ただ、取水堰より先は釣り人が少ないため、カモ類がこちら岸の近くにいることも多くあるので、そのときは見やすいと思います。